サラ・ピアンテッラ

私はサラピ・アンテッラです。24歳です。カフォスカリ大学の修士二年生です。

動物が大好きで、家で犬も、鶏も、時々ウサギも飼っています。実家は田舎にありますが、現在、ヴェネツィアの近くにあるメストレという町に住んでいます。

私のテーマは田舎です。

どうして田舎について話したいですか。

それは、悲しいころに田舎に住むことが自分を助けたからです。

田舎の大切さを始めて分かったのは、コロナウイルスのころでした。

コロナウイルスのせいで、世界中の人々が家に閉じ込められました。将来の予定は、すべて中断されました。日本に行く予定があった私も、結局行けなくなって家にいました。

日本と日本語は苦すぎる思いでだったので、それと縁を切りました。そして、友達に会えなくて、大学にも行かなくて、ずっと家にいました。捨て猫のように外に座って何もせずに日々を過ごしました。

悲しい状態でした。

それに気が付いた父は、「畑とにわとりで手伝ってください」と私に言いました。畑の仕事はつらいです。毎日早く起き、日の終わりに体がどこまでも痛いです。ですが、いい点もあります。

小さくても、目的を与えられましたので、自分がまだ何かできるような気がしました。ストップされた人生が、少しだけ動きが始めました。

そのころの一番素晴らしい経験は、ヒヨコのことです。ロックダウンの頃に初めて、生まれてくるヒヨコを見たことがありました。

ヒヨコにとって、たまごの殻はかたいですよ。殻を破って、卵から出てくるまで時間がかかります。そして、一人でするべきことです。

それは、「私が手伝いましょう」と思って、卵を開けてみたら、ヒヨコが死んでしまうからです。私ができることは、暖かい場所を作って、待つしかなかったです。

一所懸命頑張って頑張って生まれてくるヒのように、私も、殻を破って、悲しさを解放しようと思うようになりました。

私にとって田舎は、時間がかかってまた生まれ変わるための暖かい場所です。

昔にも、今にもそうです。

大学の日常の生活の中で、ストレスが高まるときが多いです。

「今すぐしなければならない」、「時間が足りない」と考えてばかりいて、時々呼吸ができない気がします。

毎日早く起きて、遅く寝ます。毎日勉強、 授業に通い、買い物、掃除して、食事を用意するものです。止まるための時間がありません。

私はもう人間ではなく、ロボットのように感じます。しなければならないものの中で、自分らしさは失われてしまうからです。

その時に、田舎に戻ることが必要です。田舎にいると、時間の流れは遅くなり、また呼吸ができます。

そして、その前に大きな問題だと見えたものは、田舎にいるとリサイズができます。安心できます。

田舎は、自分だけのためのスペースだから、「自分」がまた見えてくる場所です。

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話したい(はなしたい)= vorrei parlare (話す・はなす =parlare)

悲しい(かなしい)= triste

頃(ころ)= periodo

住む(すむ)= vivere, abitare

自分(じぶん)= mio, proprio

助けます・助ける(たすけます・たすける)= salvare, aiutare

~のせいで = a causa di…

家(いえ)= casa

~に閉じ込められる(とじこめられる)= essere chiusi in, rimanere chiusi in (casa)

友達に会える(ともだち・に・あえる)= poter incontrare 〈会う・あう〉gli amici ( ともだち)

大学(だいがく)= università

行く(いく)= andare

気が付く(きがつく)= accorgersi, notare

父(ちち)= papà

畑(はたけ)= campo

手伝う(てつだう)= aiutare

言います・言う(いいます・いう)= dire

生まれてくる~(うまれてくる~)= nascere

見る(みる)= guardare, osservare

素晴らしい(すばらしい)= meraviglioso

経験(けいけん)= esperienza

一緒に(いっしょに)= insieme

卵 (たまご)uovo

殻 (から)guscio

解放する(かいほう)lasciare andare

大切な(たいせつ・な)= importante

大学 (だいがく)= università

日常(にちじょう)の生活(せいかつ)= vita di tutti i giorni

ストレスが高(たか)まる=  lo stress aumenta

~ときが多(おお)い=  sono molti i momenti in cui~

今(いま)すぐ=  ora, subito

しなければならない=  dover fare

時間(じかん)が足(た)りない=  il tempo non basta

考(かんが)える = pensare

~ばかり=  solo (V+ばかり 考えてばかりいる = pensare solo a )

時々(ときどき)= a volte

呼吸(こきゅう)= respiro

〜気(き)がする=  mi sembra che~

毎日(まいにち)= ogni giorno

早(はや)い = presto

起(お)きる=  alzarsi, svegliarsi

遅(おそ)= い tardi

寝(ね)る=  dormire

勉強(べんきょう)= studio 

授業(じゅぎょう)に通(かよ)う=  frequentare le lezioni

買(か)い物(もの)= spesa

掃除(そうじ)する=  fare le pulizie

食事(しょくじ)を用意(ようい)する=  preparare i pasti

止(と)まる=  fermarsi

~ため = per ~(V+ ため:  食(た)べるため = per mangiare) 

人間(にんげん)= umano, essere umano

〜のように感(かん)じる = mi sento come~

自分(じぶん)らしさは失(うしな)われてしまう =  “il mio sé, la mia identità va perdendosi”

戻(もど)る=  tornare, ritornare

〜が必要(ひつよう)= essere necessario

時間(じかん)の流(なが)れ = lo scorrere del tempo

遅(おそ)くなる =  diventare più lento, rallentare

問題(もんだい)だと見(み)えたもの = “ le cose che vedevo come problemi”

リサイズ = ridimensionare

安心(あんしん)= calma, tranquillità

「自分(じぶん)」がまた見(み)えてくる場所(ばしょ )= “ un luogo in cui il mio sè, la mia identità torna ad essere visibile” 

場所(ばしょ)= luogo