1年前、茶谷春奈(ちゃたに・はるな)さんは東京を離れ、完全に持続可能なライフスタイルを始めることを決意しました。お母さんと一緒に田舎に住んでいて、庭には食べることも売ることもできる果物や野菜をたくさん植えて育てています。日常生活では、化学物質を含む製品を一切使っていません。彼女は、あらゆる種類の食品や製品の自己生産に専念しています。春奈さんがライフスタイルを激変させようと思ったのは、健康上の問題があったからです。化学物質のアレルギーのため、日常生活に多くの問題を抱えていました。持続可能なライフスタイルのおかげで、彼女の健康状態は改善され、全体的にとても幸せになりました。

どうして春奈さんの生活はSDG12と関係があるのでしょうか?

春奈さんのライフスタイルと「つくる責任、つかう責任」には相関関係があるので、インタビューすることにしました。特に、SDGsを考える上で生じるさまざまな問題に対して、具体的な解決策を考えるきっかけになると考えています。春奈さんの生き方は、自然にとっても人間にとっても持続可能なものだと考えています。

Courtesy of Haruna https://www.instagram.com/haru__lifestyle/



Q: 春奈さん、持続可能な生活を行うときにどのような取り組みから始めましたか?

A:環境に悪い生活用品(化学物質の入っている洗剤やシャンプーなど)を徹底的にすべて捨てるところから始まりました。(たとえばその代わりに、環境にやさしい手づくりの”石けん”を使うようにしました。ちなみに1年が経った今は、石けんすら使わなくなっています。)

Q: 従来の生活と比較すると、実際にサステナブルな生活を始められたことで大きく変わったと感じられることは、具体的にどんなことがありますか?メリット、そしてもしあればデメリットもご教示いただきたく思います。

A:嬉しい変化は、人生にストレスがとても少なくなって、身体も心もどんどん元気になってきていることです。私にとってサステナブルな生活は本当に楽しくて幸せなものだと知りました。また、食べ物や生活に必要なものをほとんど自分で作るようになったので、お金が少ししか必要なくなりました(もちろん少しは必要ですが)。以前は、「お金がなければ生きていけない」と思っていたのですが、今はお金がなくても困らない、だから無理してたくさん働く必要もない、とわかりましたので、安心して生きられるようになりました。デメリットは・・・、今は思いつかないです!

Q:ライフスタイルを変えた時にはるなさんが最も苦労したことは何ですか。

A:「ライフスタイルを変える」と心の中で決断することが一番難しかったです。なぜなら、あまりにも大きく変化しなければならないと思ったからです。でも実際には、小さな変化を少しずつやっていけばよかったので、やってみると意外と苦労はなかったです。

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Q:はるなさんの最大のインスピレーションは何•誰ですか? そして、はるなさんのライフスタイルからインスピレーションをとった人はいますか?

A:(これはちょっと変な話かもしれませんが・・・!)実は、日本人の祖先である「縄文人(じょうもんじん)」の生活からインスピレーションを受けました。かれら縄文人の時代(縄文時代)は、サステナブルな暮らしをしていたので、「1万年」も続いたそうです。家や服などは、すべて自然のもので手づくり。自然が豊かだったので、どこでも作物は有り余るほどに実っています。水が綺麗なので、川や海に行けば色々な魚が取り放題です。だから食べ物に困らない。だから、現代のように忙しく働く必要もない。奪い合う必要がないので戦争も1度も起こらなかったそうです。そのような生活に私は今とても憧れていて、少しでも縄文時代のような平和な社会が作れたらいいなと思っています。なのでまずは自分から、サステナブルな生活を学んで実践しようと思います。私のライフスタイルからインスピレーションを受けた人は・・・、いるかどうかわからないですが、いたら嬉しいと思います。これからも、SNSで情報発信を続けていきたいです。

Q:自己生産(Autoproduzione)について話すと、どんな物を自己生産しますか?(例えば食べ物も、服など?)どのようにしてこれらのことができるようになったのですか?(作り方など)

A:「植物」から作れるものは、自己生産がやりやすいと思います。そして食べ物、服、生活用品の多くは植物から作られます。少しの土(土地)とがあれば、誰でもそれを始めることができます。まずは種を蒔きましょう!面白いのは、1粒の種を蒔くと、1年後には百倍、千倍、万倍の種が採れることです(うまくいけばですが)。これは「増える経済」と呼ばれています。生活がどんどん豊かになる秘密だと思っています。植物から色々なものをどのように作るかは、昔の人がよく知っていました。私は本を読んだり、お年寄りから話を聞いたりして今学んでいるところです。

Q:はるなさん完全に自己生産ですか、それともスーパーマーケットでまだ買わなければならないものはありますか?

A:もちろん、私一人ですべてを完璧に自己生産することは難しいので、時々買い物もします。スーパーマーケットで「お金を払えば欲しいものが買える」という環境も、ある意味とてもありがたいと思います。

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Q: 都市生活が恋しくなることはありますか? 

A:全くありません。私は、神戸や東京などいくつかの都市に住んだことがありますがそれは大学や仕事のために仕方がなくそうしたのであって、もともと都市生活がしたかったわけではありませんでした。実際に都市生活は、人が多すぎる・水や空気が汚い・植物が少ない・新鮮な食べ物が少ないなどの理由で、私にとってはストレスが大きかったです。なので今再び田舎暮らしをするようになって、生活にはとても満足しています。



Q:はるなの生活は自然にとっても人間にとっても持続可能なものだと考えています。はるなさんもそう思っていますか?賛成ですか?

A:はい。本当にそう思います。私がやりたいのは「人にも地球にも優しい暮らし」です。なぜなら、自然が壊れてしまうと人間も死んでしまうからです。それは当たり前のことなのですが、多くの人が忘れてしまっているのではないでしょうか?現代社会の一般的なライフスタイルは、自然に対して予想以上に大きな負担を与えていると知りました。自然のお陰で人間が生かされているのに、どうして人間は自然を破壊してしまうのでしょう。最近の私の意見では、今のような社会システムを続けていると、地球はあと10年も経たない間に完全に壊れてしまうと思います。私たちはもっと真剣にこのことについて考えるべきだと思います。



Q: はるなさんのライフスタイルはこのSDGs、つくる責任•つかう責任とよく関係しています。 私たちの日常生活を改善する方法について何か提案•おすすめがありますか?(具体的な解決)

A:植木鉢に植物をひとつ、育ててみるところから始めるのはどうでしょう?(もしかすると、もうやっている人もいるかもしれませんね。)もしくは、何か生活用品をひとつ、自然素材で手づくりしてみるのはどうでしょう?もしそれが楽しいと思えたなら、もっとやりたくなるかも。それが持続可能な生活に取り組むモチベーションになると思います。自分で何かを育てたり作ったりするのが苦手な人は、買い物のたびに「健康にも環境にも本当に良いものを作っている人から買う」ということを意識してみてください。買い物は投票と同じで、多くの人が利用するお店が生き残る仕組みになっています。なので、あなたがお店で買い物をするひとつひとつが、どんな社会を作るかに直結しているんです。もし多くの人がサステナブルな商品を買えば、社会もどんどんサステナブルになり、自然も豊かに蘇っていくと思います。


これで以上です。春奈さん、インタビュー本当にありがとうございました☆
皆さん、このインタビューはどう思いますか?春奈さんのような生活をしてみたいですか?コメント、楽しみにしています!


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単語リスト

完全かんぜんperfect, complete
田舎いなかcountryside
植えるうえるto plant, to grow
化学物質かがくぶっしつchemical substances
専念せんねんto concentrate, to pay attention
激変げきへんsudden change
改善かいぜんimprovement
解決策かいけつさくsolution
洗剤せんざいdetergent, cleanser
徹底的てっていてきcomplete, exhaustive
従来じゅうらいup to now
比較ひかくcomparison
決断けつだんdecision, determination
縄文人じょうもんじんJōmon people
有り余るありあまるto be superfluous
綺麗きれいclean
放題ほうだいas one pleases
奪い合ううばいあうto struggle for 
憧れるあこがれるto long for, to yearn after
情報発信じょうほうはっしんtransmission of information
たねseed
蒔くまくto sow, to plant
採れるとれるto gather
神戸こうべKōbe
新鮮しんせんfresh
予想よそうexpectation
負担ふたんburden, responsibility
真剣にしんけんにseriously
植木鉢うえきばちflowerpot, plant pot
投票とうひょうvoting, poll
仕組みしくみstructure, mechanism
蘇るよみがえるto be restored, to be brought back