みなさんは、好きな日本語の表現はありますか?または、この表現は不思議だなと思う日本語はありますか?今回はそのような日本語の面白い表現に注目します。この記事を読むことで、みなさんがさらに日本語に興味・関心を持つきっかけになれたら幸いです。

まずは、慣用句(かんようく)。慣用句とは、習慣として長い間広く使われてきた言葉のことを指します。多くの場合、慣用句には、その国の背景(文化や習慣)が存在します。例えば、日本には「断腸(だんちょう)の思い」(腸を断つ、断つとは切るという意)という慣用句があります。これは、「腸(体の器官)がちぎれるほど、悲しくてつらい思い」という意味で、心からの苦しさや悲しさを表すときに使います。ここで多くの人は、悲しい、つらいという感情は、心臓や胸で感じるものだと感覚的に思うはずです。そして、感情を表すときに「腹」を指す表現が使われていることに疑問を感じるはずです。一体なぜでしょうか?実は、その答えには、日本に昔から存在している信仰が深く関連しているのです。日本では、古くから腹部に霊魂(れいこん)が宿るという、広く信じられてきた信仰があり、日本人は腹部には魂と愛情が宿るという考えかたを持っていました。つまり、「断腸の思い」という言葉は、まさに日本という環境で生まれた、非常に苦しい心情を表す言葉なのです。このように、不思議な表現の先には、その国の文化や習慣が存在しているということが分かります。

次は日本語の不思議、「オノマトペ」について見てみましょう。オノマトペとは、「自然の音・声、物事の状態や動きなどを音で象徴的に表した語」のことをいいます。「ワクワク(期待や喜びなどを表現する)」「ピカピカ(光沢、つやがある様子を表現する)」というのがその一例です。もしかしたら、多くの日本語学習者にとって、このオノマトペは非常に難しいかもしれません。なぜなら、日本語はオノマトペが非常に豊富ですから!
少し専門的になりますが、オノマトペと呼ばれるものには分類があり、それぞれ、擬音語、擬態語、擬情語というものがあります。特に日本語は、擬態語(物事の状態や心の動きを表す言葉)が非常に多いことが特徴です。また、1つで複数の意味があるオノマトペもあります。「ペコペコ」というオノマトペはその例です。「おなかがペコペコに減った。」これは、ひどく空腹の様子を表します。また、人にしきりに頭を下げてお辞儀をするときも「ペコペコ」という表現が使われます。

オノマトペもまた、その国の時代や環境の中で生まれた言葉の種類の一つです。また、オノマトペには視覚、触覚、嗅覚など、いろいろな感覚が入っています。もし、みなさんがオノマトペを日常会話の中で使ったら、相手に自分の感情をより正確に伝えることができます。オノマトペを活用することで、もっと円滑(えんかつ)にコミュニケーションができるはずです!

今回は、日本語の不思議として慣用句やオノマトペを取り上げました。みなさんいかがでしたか?本当に言葉というものは本当に面白いものですね。最後に、みなさんが知っている日本語の不思議な表現、面白い表現、そして好きなオノマトペを教えてください!皆さんの母語の面白い表現もぜひコメントで教えてください!