珈琲部の屋外展示(里都さんの写真)

学校での教育を考えると、学校行事は学生たちが興味のあるテーマだそうだ。今回もイタリアと日本を参考にして、運動会や文化会などのイベントを紹介したいと思っている。

スポーツデーのイメージ

近年では、イタリアの色々な小学校と中学校で、冬の終わりに三日間の「スポーツデー」という運動会をしている。例えば、来年は「スポーツデー」は2022年3月3日、4日、5日に予定されており、その時に学校は教育や健康の面で大切なスポーツを深めたり、地域のスポーツを紹介してから、実践を目的としたイベントを企画することができる。野外スポーツや山でのスポーツは、その「スポーツデー」の三日間の後、又はスポーツ施設が閉じる前に企画することが出来る。

スポーツ活動をするのは、個人的なスキルの向上を促し、自尊心や自立心を高め、不安やストレスの管理方法を教えてくれる。また、対人関係のスキル、環境への適応、社会的統合を刺激する。それで、そのスポーツ活動は弱い立場にある学生たちや障がいのある生徒の積極的な参加を促す。

このグループのメンバーは自分の経験とアイデアをシェアしたので、色々な視点がある。

体育の授業や運動会は、潜在的に色々なスキルを身につけ、子供たちが成長する機会として見ればいいが、実際に体育の授業や大会で辛い経験をした学生たちは多いそうだ。例えば、グループのドナテッラさんは、中学校の時にスポーツがあまり上手ではなかったので、学校の終わりの日に行われていた運動会に行かなければならなかったが、観客としてしか参加させられなかった。実は、クラスメイトの中で参加できない人はドナテッラさんだけではなく、体育の先生が決めた生徒たちだけが大会で競うことができた。学校の責任としては、協力を促進するのが大切だが、競技に全く参加できないし、他のクラスメイトの個人戦しか見られないし、ドナテッラさんのようなスポーツが苦手な人のやる気は減り、生徒たちの中での協調性というものは失われることが多い。さらに、体育の授業の間、間違えたときにクラスメイトからからかわれることを恐れてその授業が嫌いになり、学校の外でもどうしてもスポーツを避けるようになる学生もいる。スポーツは体によく、たくさんのスキルを培うのにとても大切だが、子供によって身体能力や興味が違うので、自分に合ったスポーツも違うかもしれない。子供たちの成長には、恐れずに間違えて、早くてもゆっくりでも運動をしてみることは大事だ。学校だけの決めたスポーツをやらせられるより、学生が自由に意見をシェアして、やってみたい活動を教えて勇気づけるほうがいいだろう。そのおかげで、好きで得意なスポーツを見つけることはもっとやさしくなるかもしれないし、スポーツを楽しめるようになる可能性が多い。

グループのアレッシアさんの話によると、サルディーニャ島にあるカリアリで、人気があるイベントは科学祭りだ。そのイベントは学校が準備した物ではないが、普通小学生と中学生はカリアリの市へ行って、そこで色々な科学的な活動をする。その他、高校で生徒が自主的に活動するときが時々あって、その時に学祭のようなイベントがあるかもしれない。例えば、アレッシアさんの高校では、四年生と五年生の時、生徒が主体となって、その三日間で学生たちは自分の興味があった話題について授業を準備して、他の学生たちに教えてあげることをした。普通学校で学ぶことではなく、写真撮影や化粧について学ぶこともあった。言語のコースもあった。他の学校では、この生徒が主体となって活動する期間にスポーツ大会があった。普通の教科とは違っていて、その三日間で学生たちは新しいことを学びながら、リラックスできたので、このようなイベントが国際的に広がったら役に立つかもしれない。ある学校では、卒業が近づいてると、アメリカのプロムと同じでダンスパーティーがある。時々、吹奏楽部がクリスマスと学年でコンサートをするが、さっき書いた自主管理のように、学校によって違っている。多分一番広まったイベントはスポーツの日だ。その日に、学生たちはみんなで色々なスポーツをして、一緒に遊んでいる。その他、学校はサッカーとバレーボールのクラブを作って、他の学校と大会を準備している。ある学校には、「ウェルネスの日」がある。その日は一日中、健康と関係がある活動をしていて、丈夫で元気な体の大切さを教えられるイベントだ。他のイベントはチャリティーのイベントで、そのイベントで得たお金は苦しんでる人にあげる。

日本の学校では文化祭や体育祭など、様々な学校行事がある。小学校や中学校、高校の文化祭では、生徒が事前にたくさん練習した演劇や音楽演奏を披露したり、教室の中にクイズやゲームをするお店を作ってお客さんを楽しませたりする。また、体育祭ではリレーや綱引き、障害物競争など色んな競技があり、走ることが得意な人は徒競走、力が強い人は綱引き、といった風に自分が参加したい種目を選ぶこともできる。事前の準備はとても大変だが、“学校行事を盛り上げる”という一つの目標のために生徒みんなが協力する必要があるため、生徒の協調性を高めることができる。また、普段の授業ではアピールできない特技を活かすことができるため、学校行事はそれぞれの個性を伸ばす良い機会でもある。もちろん、スポーツが苦手な人は体育祭に参加することを嫌がるし、準備が面倒な文化祭にあまり協力してくれない人もいる。そのため、教師がクラスや団体に順位をつけ、優勝したチームを表彰したり賞品をプレゼントしたりすることで、学校は生徒のやる気を高めている。

小学校や中学校では先生が体育祭の競技や文化祭で発表する内容を決めるが、大学では学生が主体となって学校行事を運営するため、さらに自由に参加することができる。例えばグループの里都さんの大学では、部活動やサークルごとに学園祭でやることを決め、野外テントを建てたり、グッズを販売したりした。去年はCOVID19の感染拡大防止のために学園祭は中止されたが、今年は飲食物の販売が禁止されたり、参加人数が制限されたりしたものの、学園祭は開催され、とても楽しい経験をすることができた。いずれにしても、日本の学校で学校行事がもたらす教育効果は大きく、また、文化祭や体育祭での楽しい記憶は生徒たちにとって学生生活で最も素晴らしい思い出の一つになると思われる。

写真研究部の屋外テント(自作、里都さんの写真)
アニメーション研究部の展示(里都さんの写真)

https://www.miur.gov.it/politiche-sportive-scolastiche

http://www.futureedu.tokyo/education-news-blog/japanese-school-sports-day

学校行事(がっこうぎょうじ)school events

実践(じっせん)practise

野外スポーツoutdoor sport

向上を促し(こうじょうをうながす)stimulate the progress

環境への適応(かんきょうへのてきおう) adapting to the environment

大会で競う(きそう)compete in a competition

協調性(きょうちょうせい)cooperation

科学祭り(かがくまつり)science festival

吹奏楽部(すいそうがっき)wind instrument

演劇(えんげき)drama, theatre

いち Fair

写真撮影(しゃしんさつえい)Photography

化粧(けしょう) Makeup

教科(きょうか) Subject

綱引き(つなひき)tug of war

障害物競争(しょうがいぶつきょうそう)obstacle race

記憶(きおく)memory

写真研究部の展示(里都さんの写真)

「質の良い教育を皆に」SDGs4グループ3 (ジロット・シルヴィア カンタ・ドナテッラ ピンナ・アレッシア 安岡里都 小川日向子 伊藤歩海)