
みなさんこんにちは!グループ8のあかねです。私たちのグループでは「人や国の不平等をなくそう」について話し合っていて、今回は経済格差と教育格差についてお話ししようと思います。
みなさんは経済格差と教育格差の関係についてどれくらい考えたことがありますか?
現在、日本では経済格差による教育格差は大きくなりつつあります。
それでは、経済格差による教育への弊害の例をいくつか挙げてみます。
①地域格差による経済格差の関連性
②大学進学について
③塾へ通う(家庭教師も含む)ことについて
今回はこれら3つについて考えていきたいと思います。この3つは密接にかかわっています。実際はこれら以外にも弊害はたくさんあります。
まず、①についてです。日本でもイタリアでも地域格差というものがあります。日本では、東京や大阪などの都市圏では学校の数も多く、大企業の数も多いので進学・就職について機会がたくさんあります。一方で、地方地域ではそのような機会が少なく、賃金が低い傾向にあります。そうすると、親の収入に当然差が出ます。同じようなことがイタリアでも起こっています。南イタリアにいるままだと、就職の機会が少ないので北イタリアの学校、企業に行くのです。このような形で地域格差による経済格差が生まれます。
次に、②と③を説明します。日本はイタリアとは違い、就職で学歴がとても大事になります。そのため、良い企業に就職したければ、良い大学に行く必要があります。やはり、名の知れた大学は都市部にある傾向にあるので、地方を出て都市部の大学に行こうとする人は少なくありません。ここで、また地域格差が登場します。地元を出るということは、下宿代、物価が高いところでの生活費、そのうえで大学の学費となると経済的負担が非常に大きくなるのです。よって、経済的理由により大学の選択肢が狭まってしまうということが起こります。
また、有名な大学に行きたいとなると高い学力も必要になってきます。なので、塾に通ったり、家庭教師を雇ったりすることも多いでしょう。しかし、経済的余裕がない家庭においてそれは難しいことです。ここでも、教育の機会が失われているのです。

ここで、親の収入と学費について例を挙げて説明します。
例えば、東大生の親の世帯年収は54.8%が950万円以上であるというデータがあります。この割合は私立大学など学費が高くなればなるほど大きくなり、アメリカのハーバード大学の学生の親では、52%が世帯年収1300万円以上となっています。
このデータには日本の学費が高いことも影響していて、公立大学の年間授業料の平均は約58万円で、私立大学の場合、約95万円といわれています。これは、世界で見てもとても高くなっています。
一方、イタリアは日本に比べて学費が安く、年間15~20万前後なのです。この差だけを見ると、日本よりイタリアの方が経済的格差が生まれにくいように思います。
それでは、このような経済的に余裕のない人たちは諦めるしかないのでしょうか?
日本では、経済的支援の一つとして「奨学金」という制度があります。これは、大きく2つに分けられます。1つ目は給付型奨学金、2つ目は貸与型奨学金です。1つ目は、「審査により定額をもらえる」という制度です。2つ目は、「審査により定額を一時的に貸してもらう」というものになります。この制度によって、経済的に大学にいけない人たちも通うことが可能になります。しかし貸与型の場合、就職してから返済することになり、これに苦しむ人が多くいるのが現実です。また、給付型は審査が厳しく、受けられるのは本当にごく一部の人です。
このように日本では、進学への経済的支援制度がまだ少ないような気がします。
日本にもイタリアにも経済的な理由により進学を断念せざるを得ない人は多くいます。そのような人たちに平等に教育の機会を与えてあげるにはどうしたらよいでしょうか。自分たちにできることは何があるか今一度考えてみる必要がありそうな気がしますね。
国の問題であれば、国に対して声を上げる。声のあげ方は、人それぞれでいいと思います。選挙に行く、運動を起こす、SNSを使っての発信も一つの手です。やはり、一人ひとりが行動することが大切になってくるのではないでしょうか。
このブログによって、経済格差と教育格差の関係について少しでも興味を持ってもらえると嬉しいです。ここまで読んでいただきありがとうございます。
参考文献
www.oecd-ilibrary.org/docserver/download/
https://tokyojyuken.jp
https://gentosha-go.com
舞田敏彦「『東大生の親』は我が子だけに富を“密輸”する」(プレジデント・オンライン)
単語リスト
漢字 | 仮名 | 英語 |
経済格差 | けいざいかくさ | economic disparity |
教育格差 | きょういくかくさ | educational inequality |
弊害 | へいがい | abuse, harmful influence |
関連性 | かんれんせい | relevancy, relationship |
密接 | みっせつ | tightly |
都市圏 | としけん | urban area |
就職 | しゅうしょく | finding employment |
収入 | しゅうにゅう | income |
地域格差 | ちいきかくさ | regional differences |
地元 | じもと | local area |
下宿代 | げしゅくだい | room rent |
学費 | がくひ | educational expenses |
家庭教師 | かていきょうし | tutor |
世帯年収 | せたいねんしゅう | household income |
奨学金 | しょうがくきん | scholarship |
給付 | きゅうふ | presentation, provision |
貸与 | たいよ | loan, lending |
選挙 | せんきょ | election, poll |
7 11月 2021 at 13:48
Akaneさん、この記事を書いてありがとうございます。日本においての経済格差と教育格差の問題を読んで、イタリアのと比べて面白かったです。イタリアでも「奨学金」という制度がありますが、奨学金を受ける権利を持つすべての人に資金が行き渡らないことはよくあることです。ですから、この人たちには大変だなあと思っています。確かに、この問題に対して人々の意識を高めることをはじめ、この人たちのために何かしなければならないと私も思っています。
8 11月 2021 at 22:20
とても興味深い記事を書いてくれて、ありがとうございます!
確かに最近授業料は高くて、経済的に余裕のない人たちは諦めてしまいます。高等教育を進みながら、授業料はますます高くなっていくー塾へ通うや家庭教師の値段も含んでいます。また現在のコロナのせいで研究室、図書館などのような専門建造物を利用きっかけがないので、結局その料金は無駄になるだろう。料金を払うようにお金は必要になるので、値段も少しずつ高くなっていく。このプロセスはすでに悪循環になってしまいました。料金を減るためにどうすればいいのでしょうか。
また来週の記事を楽しみます!
12 11月 2021 at 7:11
興味深い記事を書いてくださりありがとうございます!私は都会育ちではないので、特に地域間格差や大学進学の問題はとても実感をもってよむことができました。地元は大学の数自体も限られていて、地方の出身でレベルの高い大学に進学しようとすれば必然的に地元を離れなければななりません。また、一度地元を離れると就職も地元以外のところになってしまうことが多く、地方地域にとってはあまりよいことではありません。こういった地域格差を無くすことは、進学だけの問題に留まらず重要だと思いました。
12 11月 2021 at 21:40
Akaneさん記事を書いてくれてありがとう. それは非常に詳細であり, データも非常に詳細です.
それは永続的な問題であり, お金がほとんどない人は常に勉強する機会があるとは限りません. 誰もが教育を受ける権利を持っており, 経済的手段を持たない人は助けられるべきです. 勉強をあきらめることは最大の一つだと思います 個人的な敗北, だからあなたはできるだけ早く問題の意識を高める必要があります.
また, 高等大学(おそらく私立で高額な大学)で勉強したに違いないので, 良い仕事を見つけるのは困難です. 誰もがそれを買う余裕があるわけではありません. この問題が解決に遅れないことを願っています.
14 11月 2021 at 11:17
本当に面白い投稿を書いてくれてありがとうございます。経済的不平等と勉学の可能性の間には、非常に密接な関係があることは間違いありません。残念ながら、これは構造的な問題であり、解決するのは非常に難しく、少なくともイタリアでは、状況を変えるのに長い時間がかかると思います。
15 11月 2021 at 9:38
面白い記事ありがとうございます。
日本の私立大学の理系では、更に学費が高くなり、年間150万円程度ですね。さらに大学院に行くケースも多いため、6年間を通して少なくとも600万円程度変わります。ここまで差があると、大学受験にて自分の人生が大幅に変わるため、難しい限りです。
25 11月 2021 at 13:41
この記事を書いてくださってありがとうございました。日本の学校事情を知らなかったので驚きました。 そんなに厳しいとは思っていませんでした。データをシェアしてくださってありがとう。大切だと思います。
25 11月 2021 at 13:41
この記事を書いてくださってありがとうございました。日本の学校事情を知らなかったので驚きました。 そんなに厳しいとは思っていませんでした。データをシェアしてくださってありがとう。大切だと思います。