今回はゲームやアニメ、漫画でのジェンダー、女性に対する表現の変化についてである。
ゲームの中での表現
ゲームは長い間男の子がするものだと思われていたため、ゲームの主人公の多くは男の子だった。そして女の子は助けられる役として登場していた。有名なのは任天堂の『スーパーマリオ』に登場する“ピーチ姫”だ。しかし彼女は現在では主人公になったり、男性を助けるキャラクターとして登場するようにもなった。同じく任天堂の『あつまれ どうぶつの森』では登場人物の性別は定められなくなった。性別は単なるその人自身のスタイルとなり、ゲーム開始後に変更することもできる。同様に住民のジェンダーもプレイヤーには分からないようになった。住民もプレイヤーも自由なジェンダーを選択することができるのである。
アニメや漫画の表現
また、アニメや漫画の中でのキャラクターの性別表現が変化している。『古見さんは、コミュ症です。』に登場する“長名なじみ”はジェンダーフルイドで、制服の男女をこだわらず着たり、一人称も「ボク」を使用するなど非常に流動的な性別を持ったキャラクターである。『プリキュア』でも大きな変化が起こっている。『プリキュア』では女の子に対する固定観念をなくし、多様性を尊重したコンセプトを基に制作されている。女児向けでありながらも、育児を扱った内容のものもあり、奥が深い。さらにこれまでは女の子だけだったプリキュアに男の子も変身できるようになった。
1970年代に日本で出版された『ベルサイユのばら』に登場する“オスカル”は女性でありながら、父親から男性として育てられ、剣の腕を磨いたことによって近衛兵の隊長へと上り詰めた。その後『ベルサイユのばら』はアニメになり、世界中へと広まり、彼女のように男性と同じように強くたくましい女性のキャラクターが描かれることが増えていった。
このような変化は日本のアニメに留まらない。有名なディズニーアニメの『白雪姫』は古いアニメであるために、従順で受動的な性格のプリンセスが描かれたが、最近の『ラーヤと龍の王国』のプリンセスは冒険に出かけ、世界を救うなど自立した女性として表現されている。
終わりに
これらの他にも性別が流動的なキャラクターが登場するアニメや自立した女性が登場するアニメはたくさんある。このような表現の変化はジェンダーの多様性にむけた重要な一歩であるといえるだろう。また、こういったアニメが増えることによって多くの人が多様性やジェンダー問題、女性の地位向上について考えるきっかけになり、ジェンダー平等が当たり前な社会へと導いてくれるだろう。
参考
https://kotaku.com/the-problem-with-the-casual-cruelty-against-women-in-vi-1626659439
https://www.asahi.com/articles/ASLD25GYXLD2UCLV004.html
https://woman-type.jp/wt/feature/15561/
https://www.keiseirose.co.jp/company/versailles/story/
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%A6%E3%81%AE%E3%81%B0%E3%82%89#%E7%99%BB%E5%A0%B4%E4%BA%BA%E7%89%A9
単語リスト
表現 expression
主人公 main character
登場する to debut
変更する change
流動的 fluid
固定観念 stereotype
多様性 diversity
尊重する respect
奥が深い interesting
「ベルサイユのばら」 Rose of Versailles
近衛兵 royal guard
隊長 Commanding officer
剣の腕を磨く to develop military skills
たくましい Strong
白雪姫 Snow White
従順 submissive
受動的な passive
冒険 adventure
救う to save, to rescue
9 11月 2021 at 1:07
とても興味深い記事を書いてくれて、ありがとうございます!
最近友達と一緒このテーマについて話していました。私達の話は特にアニメについてでしたが、どのように女性に対する表現が現れれかどうか私たちを自問自答した。またその表現はファンサービスですか、それとか筋のためですか。色々女性キャラクターは確かにとても強い性格や印象を与えますが、そのキャラクターは毎話に一回以上で絶対ファンサービスをします。強くたくましい女性のキャラクターが描かれることが増えていくのはいいことですが、まだまだです。
また来週の記事を楽しみます!
9 11月 2021 at 2:41
とても興味深い記事をありがとうございます。
私のグループでも最近LGBTQ+について意見交換したばかりでしたが、ゲームやアニメなどの娯楽という側面からジェンダーを考えたことはあまりなかったので、私にとっては新鮮な記事でした。
日本ではこういったジェンダーへの理解が広まりつつも、まだ身近に感じている人は多くないと思いますし、一部の人は知人との会話の話題としては抵抗感を覚える人もいます。日本は海外と比較してジェンダーについてオープンにしづらいと感じられるようなので、子どもも触れる機会のあるゲームでジェンダーフリーの流れが取り入れられているのは非常に良いと思いました。
次週の記事も楽しみにしています。お疲れさまでした!
10 11月 2021 at 11:50
この記事を書いてくれて本当にありがとうございました!私にとってはこのテーマは本当に大切なので、私もよくこの問題について考えました。私の意見は、世界中には男女平等だけでなく、クィアとジェンダーフルイドの問題になりました。特にLGBTの問題はもっと認められているので、そのような表象は本当に大切になったと思います。
また、この記事を書いてくれてありがとうございました!
11 11月 2021 at 16:36
とても面白かったです!その変化には本当に気づいていませんでした、いつもアニメを見ているのに。平等はとても大切なことだから、全てのアニメやゲームで表わしたらいいと思います。
12 11月 2021 at 6:57
とても興味深い記事を書いてくださりありがとうございます。たしかに、マンガやゲームのキャラクターの変化を見ると、ジェンダーに関する意識の変化が読み取れるなと思います。マンガやアニメは、特に幼い子どもたちがよく目にしたり使用したりするものなので、教育的な要素もあり、そこでどのようにジェンダーを取り扱うかということは重要であると思いました。
13 11月 2021 at 11:51
こんなに面白い記事を書いてくれてありがとう。 私はアニメやマンガにも興味があり、オスカルの現代的な話は知っていましたが、「プリキュア」の斬新さは知りませんでした。 子供の頃は「プリキュア」を見ていましたが、当時は男の子が変身できませんでした。 今、状況が変わったことを嬉しく思います! アニメやマンガでも、ジェンダーフルードのキャラクターや性的指向の異なるキャラクターをより現代的に表現することが非常に重要だと思います。 この点で、悪者と戦うために変身する男がいるアニメ「美男高校地球防衛部LOVE!」をお勧めしたいと思います。 実は美少女戦士セーラームーンやプリキュアなどのアニメのパロディーですが、とても可愛くて面白いと思います。
13 11月 2021 at 16:37
この記事を書いてくれてありがとうございました! 差別を止めるために大衆的な表現が必要なので、こんな記事も本当に大切だと思います。最近、2021年なのに、あるビデオゲームの女性キャラクターは美しくないと思われたので、発売はよくなかったそうです。進歩が始めたばかりで、女性の表現が増えていってもどうその女性が表現されているのかを考えることはまだ必要だと思います。
https://www.republicworld.com/technology-news/gaming/aloy-looks-different-in-horizon-forbidden-west-fans-argue-on-social-media-platforms.html
14 11月 2021 at 19:25
記事を書いてくれて、ありがとうございました。仕事的にビデオゲーム業が女の人に対して複雑そうです。会社に入るとき、女の人がよく拒否されました。もしもっと女の人がビーデオゲーム会社に入ったら、その変化が普通より早く起きるのではないでしょうか。