皆さんこんにちは。今回はイタリアと日本それぞれ実際に行っている環境対策をメインにお伝えしたいと思います。

 まずはイタリアから。イタリアでは陸地の19.29パーセント、海域の3.81パーセント、農業地域の16%に相当がEUによって設定された「Natural2000」というネットワークに登録され、生息地と種の保全が行われています。また「EU指令2019/904」という、使い捨てプラスチック製品を提供する際には、製品のポイ捨てやその他の不適切な廃棄手段が環境に与える悪影響を伝えるためのマーキングをパッケージや製品自体に付けなければならないというルールがあります。

 また、海では誤って捕らえられた廃棄物の回収を支持して、自主的な海の清掃キャンペーンを奨励する事で、サーキュラーエコノミーを促進し、陸では内陸部の森林再生と環境および水資源保護のための基金が存在し活動を行っている等の取り組みが行われています。

 しかし漁業における乱獲、生物絶滅危機などの課題や、保護区を設定する事による先住民や地域社会の人権侵害、森林が増加した事による内陸部の農村景観の放棄と劣化など取り組みによって新たに生じる問題もあり、私たちは試行錯誤しながら継続的にこの活動を行ったり、支援したりする必要があります。

 

 次に日本での取り組みについてです。日本では過剰漁獲や水産資源を守る独自の「MEL」認証があり、その為の法律が作られています。

 乱獲と海の水質汚染の抑制に繋がる陸上養殖にも力が入れられており、AIやloTの活用を始めとする技術を用いて場所を選ばない養殖が行われています。行政もSDGsに取り組む企業や事例などを掲載する事で推奨しています。特に大阪府では大阪サミットや万博記念博覧会へ向けて「おおさかプラスチックゴミゼロ宣言」を始めとする様々な活動を行っています。民間団体も自然と触れ合い大切さ、保全などを学ぶための体験プログラムを用意しています。

 例えば、化粧品・健康食品などを製造・販売する日本企業である株式会社ファンケル。この企業は環境対応の商品開発や家庭ないでのCO2削減などに挑戦しています。具体的には化粧品のスクラブ剤であるマイクロプラスチックビーズを使用しない工夫や、絶滅危機の生物から得られる原料ではない、代替成分の採用などを行っています。スーパーでも食品ロスをなくそうという取り組みが行われています。

 この記事で取り上げたものはほんの一部です。皆さんもぜひ身近な環境対策を探してみてください。そして私たちに出来る事から一緒に考えていきましょう。

単語リスト

環境対策かんきょうたいさくenvironmental measure
廃棄手段はいきしゅだんdisposal means
悪影響あくえいきょうadverse effects
廃棄物はいきぶつwaste
清掃せいそうcleaning
乱獲らんかくoverfishing
保護区ほごくreserve
試行錯誤しこうさくごtry and error
水産資源すいさんしげんfishery resources
水質汚染すいしつおせんwater pollution
陸上養殖りくじょうようしょくLand aquaculture
絶滅危機ぜつめつききendangered

参考文献