みなさんこんにちは!

貧困対策のグループで活動しておりました。宮城教育大学の蓮沼杏珠(はすぬまあんじゅ)です。

8週間プロジェクトに参加させていただきありがとうございました!コロナウイルスの影響で日常生活や学びに大きな制約を受けている中、このような貴重な異文化交流の機会に恵まれたこと本当にうれしく思っています。

先にも述べました通り、私は「貧困対策」のグループで活動していました。イタリアをはじめとする諸外国の貧困についてだけではなく、自分が住んでいる日本の貧困についても改めて向き合うことができました。一言で「貧困対策」と言ってもその問題は多岐にわたります。近年日本で深刻な問題になっている子どもの貧困や、ホームレスの問題。また環境やジェンダー、労働といった様々な事柄とも深い関連があります。この8週間は色々なトピックについてイタリアの学生と話すことができました。しかし、貧困の全てを理解できたわけではありません。自由会話の授業で出てきた話題から今度自身で更に発展させて、より広く深く学んでいきたいと思います。

私がこのプロジェクトを通して、一番印象に残っているのは子どもの貧困です。現代の日本の子どもたちは7人に1人が貧困状態にあるといわれています。特にひとり親世帯の貧困率は高く子どもも同様保護者も苦しんでいます。私は、あしなが学生募金事務局に所属している遺児学生の一人で、現在は奨学金を借りて大学に通っています。奨学金がなければ恐らく、大学進学はおろか高校進学もあきらめていたと思います。日本は豊かな国というイメージが大きいですが、未だに家庭の経済的事情を理由に進学を諦めてしまう子どもたちがいるのです。子どもたちの学びを守るための様々な制度が整備されてきましたが、全ての子どもたちの学びの機会を保障できているわけではありません。このように子どもの貧困は早急に対応されるべき問題であることは明白なのですが、苦しんでいる子どもたちはまだ日本の中に多く存在し、彼らを救う制度というのも発展途上であるのが現状です。

今回このプロジェクトに参加して、様々な問題を考えるようになりました。日本の貧困、諸外国の貧困。解決しなければならない問題は本当にたくさんあると思います。今の私たちができることはそのような苦しんでいる人々が沢山いるということを知ることではないでしょうか。貧困の問題を他人事とせずに共に考えていくことが貧困対策の第一歩であると私は考えます。

最後に改めて、カフォスカリの学生の皆さん、プロジェクトのメンバー、授業を担当なさっている先生方、マリオッティ先生、このプロジェクトに関わっている全ての人に感謝申し上げます。またこのような機会があればぜひ参加させていただければと思います。本当にありがとうございました。

蓮沼杏珠/Anju HASUNUMA