「日本語教育機関調査」とは、国際交流基金(Japan Foundation)により行なわれ、それぞれの地域別情報を集めているアンケートのことである。2018年度の調査によると、イタリアにおける62の機関で日本語を習うことができる。しかし、スペイン、英国、フランス、ドイツと比べてイタリアの機関数と学習者数があまり多くない。それに、スペインと同じように高等教育で日本語を学ぶ学習者が国全体の7割を占めている。特に、大学の日本研究科目や選択外国語として日本語を学んでいる学習者がその7割の多くである。

確かに、(イタリアは)日本語科目の構成や内容、言語能力に関して別の到達目標等も大学によって違う。日本研究専攻の必須科目として日本語を教えられている5つの大学(ヴェネツィア大学「カフォスカリ」、ナポリ大学「オリエンターレ」、ローマ大学「ラ・サピエンツァ」、フィレンツェ大学、トリノ大学)しかありません。その他、ミラノ大学「ラ・スタターレ」やミラノ大学「ビコッカ」やボロニア大学のような大学では選択外国語として、日本語科目を実施されている。

2000年の大学教育制度改革により、前の4年間の学士課程が、3年で学士課程を終え、さらに2年で修士課程(博士前期課程)を終えるシステムと変わった。もちろん、日本語科目を擁する大学も、この制度改革に合わせてコースの編成を変えてしまった。3年間で日本語の基礎的な知識を学べる他、修士課程の2年間で研究活動のための中・上級レベルの日本語を習得できるようになった。

こちらから、少し詳しくイタリアの大学で実施されている日本語科目の特徴を一緒に一覧してみましょう:

1)授業の概要・到達目標

学士課程の間、学習者が仮名、漢字の読み方と書き方、文法、読解、聴解を基礎的な言語能力が高められる。その他に、学生たちは実際のコミュニケーション活動も目指すことがでる。国際交流基金のスターンダードを基にした日本語能力試験の4、3級(CEFRのA2・B1)を到達することが目標である。

修士課程では、上級日本語(2、1級)を習得できる科目が取得する可能性がある。

2)授業形態・言語

ヴェネツィア大学「カ・フォスカリ」で、学士課程の1と2年目でイタリア語で教えられている日本語文法の授業が二つある。その後、3年目と修士課程の授業は全部日本語で教えられるようになります。これ以外、日本語が母語である教師者から担当されている「esercitazioni」(演習)が複数ある。その他に、必須科目として日本語がある大学は、日本語で行われた演習もイタリア語で日本語文法の授業も、両方がある。選択外国語科目として日本語がある大学では、イタリア語でしか教えられていない。

3)教科書・教材

どちらの教科書や教材が使われているかは大学によって違う。でも、全ての大学では、日本の出版社の本とイタリアの出版社の教科書を参考にしています。それに、オリジナルのテキスト(例:CELのディスペンサ)やIT道具(JaleaとかJaleaBusiness)などを使用している大学も少なくない。

国際交流基金 − イタリア(2019年度)

https://www.jpf.go.jp/j/project/japanese/survey/area/country/2019/italy.html

国際交流基金 − 2018年度 「日本語教育機関調査」

https://www.jpf.go.jp/j/project/japanese/survey/result/survey18.html