今週、私たちは成績制度と競争というテーマについて論じました。どのように成績は生徒の競争に影響を与えるのでしょうか。

確かに、国ごとに成績制度が違います。例えば、イタリアの小学校には”Eccellente”「良」や”Insufficiente” 「不可」のような判断の言葉で評価する成績制度があります。また、中学校や高校の成績制度は1から10までの番号を用います。それに、大学に入学してから、成績制度はもう一度変化し、18「不可」から30L「良」までの番号を用いる制度になります。

一方で、日本にはGPA(Grade Point Average)というシステムがあります。それは各科目の成績から特別な方式によって換算された学生の成績評価値のことです。各科目はS, A, B, C, Fという5段階評価があり、各段階評価が特定のスコアに結び付いています。

このような成績制度は生徒の間の競争に影響を与えます。なぜかというと、自分の成績に基づいて、名門校に行って一流会社で働く可能性があるからです。例えば、イタリア社会は徐々に大学教育を重視するようになって、就職するためには、大学教育は大事なことです。しかし、大学卒業だけでなく、大学にいる間の成績も重要な要素です。従って、二人の候補者は同じ知識や能力を持っていてもリクルーターが大学卒業の点数に基づいて、候補者を選ぶ可能性が高いです。その結果、高校生は一流大学に入るために、競争を感じてしまいます。同様に、大学生は一番優秀な大学生になって一流会社で働けるように、激しい競争をするようになってしまいます。

日本にはエスカレーター校が存在し、それを通して中高一貫校において、無試験で中学校や高校に進学できます。その場合には、生徒の中の競争は減少します。なぜなら、試験をせずに進学できるからです。しかし、生徒はエスカレーター校に通っていない場合、進学できるように、入学試験を受けなければいけません。それは非常に複雑な試験で入学試験の点数に基づいて、大学に入学するかどうかわかります。その結果、日本においては、小学校から大学に至るまで大変な競争が生まれてしまいます。

以上をまとめると、学校や大学にいる間の成績は自分の将来に影響与えます。成績によって、どの大学に入学できるか、どの会社に就職できるかが決まります。その結果、生徒の中に競争が起こってしまいます。

しかし、このようなことはいいのでしょうか。私たちは、成績に基づいて評価されなければいけないのでしょうか。